RUSH BALL 2022に参加した。
ラシュボは2つのステージがある。大きいメインステージと、小さいサブステージが。
メインステージのバンド
cinema staff / go!go!vanillas / KANA-BOON / Saucy Dog / SHISHAMO / 神はサイコロを振らない / キュウソネコカミ / ポルカドットスティングレイ / ハンブレッダーズ / マカロニえんぴつ
opening act:Mr.ふぉるて
BiSH / Creepy Nuts / Hump Back / SiM / SUPER BEAVER / The BONEZ / THE ORAL CIGARETTES / WANIMA / 04 Limited Sazabys / ストレイテナー
opening act:SPARK!!SOUND!!SHOW!!
ATMC(サブステージ)
Cody・Lee(李) / CRYAMY / Klang Ruler / NEE / PEOPLE 1 / Tele / THE 2 / This is LAST / 映秀。 / ヤングスキニー。/ I's / KUZIRA / Newspeak / PK shampoo / SUSHIBOYS / the dadadadys / 岩崎優也 / 梅田サイファー / 鋭児 / 時速36km
言ってしまえばメインステージはみんな有名で人気な誰もが知っているバンド。
サブステージはメイン出演者と比べると少しマイナーなバンドや最近出てきたバンドが出る。カーストが丸わかりというわけだ。
私と友人が好きなアーティストたちはほとんどこのサブステージに出演する。なんなく最前列のセンターを取ることができた。
メインステージでは1万人が手を挙げる。アーティストが観客に笑顔で手を振り観客もそれに応える。そんな中、サブステージでは私の敬愛するバンドCRYAMYがリハを始める。観客は30人程度、CRYAMYのファンと思われる人は私を含め5〜7人。
彼らは笑顔なんて見せないし手も振らない。ストイックに時間ギリギリまで音を作る。ただ自分達の音楽を最善の形で出せるように。
メインステージではCRYAMYの前のバンドが終える時間が来た。が、終わらない。少し押しているようだ。
メインとサブで変わりばんこに演奏するはずなのに。
明らかな苛立ちを見せCRYAMYは登場した。
そのまま演奏が始まる。
私が求めていたものが確かにそこにあった。綺麗事を無くして「本当」だけでつくる彼らの曲が今の私には必要だった。
別に有名なバンドが嫌いってわけじゃ無い。ただ綺麗な楽器隊に綺麗なボーカル、綺麗な歌詞で心が洗われるほど私の心の汚れは素直じゃなかった。重たい低音に歪ませたギター、それに乗っかった泣き叫ぶかのような歌声が、私の心の癌をガリガリと削って包帯でぐるぐる巻きにしてくれる気がする。
ボーカルのカワノの粗雑な文脈のMC。約束と違う事をした、自分達の前のバンドを「しょうもないバンド」と呼ぶ。あっちは1万人以上が見てる。こっちは30人くらいなのに。でもそういうことを言う。
私が好きなバンドのボーカルは"上手く"生きるのを困難とする人が多い。自分もそうだからだろう、そういう人の作る世界を好きになる。居心地がいいと感じる。実際にPK shampooのヤマトパンクスの幼少期と自分の幼少期には重なる部分がある。
学校など諸々の集団に入ると「しょうもない奴」が嫌に関わってくる。自分が1番しょうもないが。
晴れた日には飛びたくなる。脱法ハーブじゃとべないところまで。今なら幸せに天国に行けるかもなと考えてしまう。
クラスの人の、「あの子はおしゃれな場所たくさん知ってて凄い」と言う話に、「確かにそうだ、自分もそうなりたい」と相槌を打つ。が、家に帰ったところで、そう言った場所を調べるわけでもなく、時代遅れの安いギターを爪弾いては、ゴミにすらなれない感傷の中で遊泳する。
涙は簡単に流れるが笑顔は。
ただそんな中にも好きだなと思う綺麗な人がいるのだから、難しい。
そんなに話すわけでも無い子の心の綺麗さに最近気づいてしまったり。
簡単に飛ばせてくれない。
あの子はきっと愛されて育ったんだ。
独りぼっちで雑巾と裁縫道具だけ与えられて幼少期を過ごした人間は追いつけない。